現在ロンドンでは、東西を横断する Crossrail の新設と、南北を縦断する Thameslink の輸送能力向上を図る、大規模な鉄道工事が行われている。これらが完成すると、通勤時のロンドンの地下鉄や電車の慢性的大混雑が緩和されるだろうし、またこれから人口が増加しても対応できるようになる。また、ロンドンにはターミナル駅が多く、都心部に行くには、電車を降りて、地下鉄やバスに乗る必要があったが、都心直通となれば乗り換えなしとなる。都心部を通る中距離路線のパリ RER やドイツの大都市の S-Bahn のように、今後ロンドンでも都市内移動の地下鉄・郊外からの通勤通学に利用される都心直通の中距離路線・ターミナル駅発着の長距離列車という区別が、より明確となるかもれしない。
この Crossrail と Thameslink の乗換駅となるのが、金融街であるシティやセント・ポール大聖堂にも近い Farringdon 駅。現在工事中。完成するまで数年だが、その後は地下鉄の Circle, Metropolitan, Hammersmith & City の3路線が乗り入れていることもあり、便利になるだろう。