ここ数週間、ロンドンでは晴天高温の日が続いていて、一時期は多湿でもあった。そのため、人々の服装も軽くなり、肌の露出度も増す。そうなると、行き交う人々の刺青も露わとなる。どうも刺青に対してあまり良い印象は持たないが、欧米では多くの人たちがファッションとして彫りを入れていて、友人知人に刺青をしている人も数名いる。
さて、刺青にはどうも変な漢字が利用されていることが多い。先日、目抜き通りのオックスフォード・ストリートで、前に歩いていた子連れの女性の背中に、綺麗で見事な漢字で縦に3字『売春婦』という刺青が⋯⋯まさかに呼び止めたり写真を撮ったりすることはできなかったが、驚嘆した。刺青師に何を入れてくれと頼んだのだろうか。それとも嫌な客だったので、刺青師が勝手に彫ったのだろうか。理由はなんであれ、もしこの女性が日本に行ったら、どのような目で見られるだろうか。
一時期前、卑猥な英単語がプリントされたTシャツを、意味も知らずに着ていた日本人がニュースとなっていたことを、朧げながら覚えている。Tシャツなら着替えることもできるだろうが、刺青はそうともいかない。