ロンドン日記

鹿肉のステーキ

英国のスーパーの精肉コーナーで一般的に販売されているのは、牛・豚・鶏の他に羊。そしてスーパーによっては鶏以外の鳥類や鹿肉が置いてある。英国では野生の鹿肉が流通しているし、食肉用に飼育されている鹿もいる。しかし鹿肉の生産で有名なのはニュージーランド。羊が多いことで有名で羊肉を大量に輸出するニュージーランドだが、2019年6月30日時点で81万443頭の鹿が飼育されていた。

現在の英国における新型コロナウイルス感染症の状況下、買い物は全て配達に頼りたいところ。去年の春から夏にかけての一時期は完全に配達で済ませていたのだが、一人暮らしだとどうしても無理があるという結論に至った。スーパーによって注文に最低購入額が設定されていて、それ以上の金額の食料品を買わないといけないのだが、一人だと一回の注文で結構な量になってしまう。そのため配達と配達の間に足の早い生鮮食品がなくなってしまうという事態に。我ながら変な話になるが、毎日同じものを食べることは厭わなかったのに、毎日同じものを作ることに飽きてしまった。ならば数日分の献立を作れば良いのだろうが、私のようなずぼらな人間にはできない芸当。そして夕方にスーパーへ行って見切り品を探すのが楽しい。行動範囲が限られているので、あくまでも近くの数軒のスーパーに基づく印象として、去年は店内でマスクを着用しない客の姿も頻繁に見かけたが、年末から着用率はかなり上がった。

2日前の夕方 Marks and Spencer というスーパーで鹿肉のステーキが消費期限の日を迎えて見切りで安くなっていた。たまには違うものを食べたくなっていたので買った。

肉だけ食べるのは健康によろしくないので、野菜を付け合わせた。緑色はほうれん草・クレソン・ルッコラ。鹿肉に合わせるので、そのままでも良かったのだが、苦味と辛味が結構強いので、さっと湯通しした。人参は袋に印刷されていた指示に従って12分茹でたところ、ふにゃふにゃになってしまった。これだけ長く住んでいるのに、英国では味も歯ごたえもなくなるまで野菜を茹でることを忘れていた。他には赤玉ねぎとクスクスとブルグルを添えた。写真を撮った後にレモン汁と胡椒をかけた。

久しぶりに肉の塊を食べて、やや胃もたれになってしまった。