ベランダに置いてある餌台の常連はアオガラとヨーロッパコマドリ。数ヶ月前に柵を設置してドバトが入れないようにした。柵というよりは「籠」か「檻」と呼んだ方が正確かもしれないが、中に鳥を留めるのではなく、入らないようにするという意味で「柵」という言葉を選んだ。ドバトは大量に餌を食べるし、いつまでも居残って糞害の原因になるので、対策が必要だった。また大きな鳥が来ると小鳥は寄り付かない。どの生物も生態系を保つために必要だろうが、人間の身勝手でドバトよりは小鳥に餌をやりたい。ドバトはしぶとく首を突っ込み餌にありつこうとするが、ことごとく失敗している。それでも毎日来るのだから学習能力がないのだろうか。ただ小鳥たちが落として、首を伸ばせば食べられる餌なら少しはあるだろう。
一日中張り付いて観察しているわけではないので、以前に見逃したことがあったかもしれないが、2日前ふと窓の外を覗いていたら⋯⋯カケスが柵の前に立って、餌台の様子を窺っている姿を初めて見た。色が鮮やか。カケスは他のカラス科の鳥に比べると人への警戒心が強いのか、あまり見かけない。一度散歩の途中に木の枝に止まっているのを発見して写真を撮ろうとしたら、気づかれて逃げられてしまった。近づいてもふてぶてしい態度を崩さないミヤマガラスやニシコクマルガラスとは違う。ドバトのようにずんぐりしていないが、結構大きめな鳥なので、果たして入れるのかどうか、気づかれないように固唾を呑んで見守っていたら、すっと入っていた。
連写したところ Google フォトが gif アニメーションを自動作成した。柵の前に立って、しばし様子を見た後、すんなり入っていく姿。
柵の中に入って餌を啄みはじめても、常に辺りを見回していた。比較的大きな鳥なので、天敵が多くいるとも思えないのだが⋯⋯。