体調不良だったり急な仕事があったりと、ここ2週間ほどあれこれ忙しかった。昨日ようやく時間ができて、天気も上々だったので、ウィンブルドン・コモンへ散歩に行った。秋は深まっているがまだ真冬の寒さからは程遠いので、ベンチに腰を掛けて少しの間何も考えずに過ごした。ウィンブルドン・コモンに白樺が多い。一番好きな木は何かと訊かれたら、あまり考えたことがないので答えに詰まるが、身近というか親近感を覚える木は白樺かもしれない。あまり子供の頃の記憶はないが、英国でも北海道でもよく見かける白樺が心の中の原風景の一つなのだろうか。連想とは面白いもので、20年以上前に大学のロシア美術史の講義で見たイヴァン・シーシキンやイサーク・レヴィタンの絵を思い出した。マイクロ写真をプロジェクターで壁に投影していた。今なら全てデジタル化されているだろうか⋯⋯。
ロンドン日記