できれば自炊、できるだけ安く⋯⋯そして手間がかからない。私の料理の理想。味は二の次。何か特定の食材や料理を食べたいという欲求はあまりなく、買うのはスーパーで安くなっているもの。特売品だったり、消費期限が迫って見切りになっているものだったり。安くなっているものが美味いのだ。ただ最近は疲労感が抜けない日が続き、料理するのも面倒。まだまだ寒いので、漠然ながら腹持ちがしたり満腹感が得られる「がっつりとしたもの」を食べたい。
遠くへ行くのが億劫になり、買い物を一番近所のスーパーで済ます日が増えた。決して大きな店舗ではないが、品揃えは比較的豊富で必要なものは全て手に入る。魚はあまりないが、肉は牛・羊・豚・鶏と様々な種類が。ロースト用のブロック肉も売っている。結構頻繁に見切りで安くなっていて、今年はこれまでロースト・ビーフとロースト・ラムをたくさん食べてきたという記憶が。決して最近始まったことではないが、昨日何を食べたのか覚えていないことも多く、よく買った食材の写真を撮っている。画像をもとに振り返ると⋯⋯。
【2025年1月17日】

スーパーの高級PB Co-op Irresistible で21日間熟成されたヘレフォード牛の塊。1.054㎏。1㎏あたり£15。£15.81のところ、見切りで£6.80。英国で「冬野菜」と呼べるパースニップとちりめんキャベツに赤玉ねぎを加えて肉とともに焼いた。

肉数切れと野菜たっぷりに山葵大根(ホースラディッシュ)を皿に盛り付けた。これで満腹。

【2025年1月24日】

羊肉。骨付き。1.183㎏。牛肉と同じく1㎏あたり£15。骨がある分、牛より羊の方が高いことになる。見切りで£6.56。数点見切りになっていたのか、値札が間違っていた。値札に元の値段は£15.62で重さは1.04㎏とあるが、このブロック肉は£17.75だったので、ちょっと得をしたことになる。


羊肉というとジンギスカン。そして真っ先にベル食品の成吉思汗たれを思い浮かべる。ベル食品のサイトで原材料を見たうえで、自分で色々と調合して試行錯誤を重ねている。基本は醤油・みりん・和風だしの素・ニンニク・生姜。他に玉ねぎ・りんごのすりおろし・大根おろし・バルサミコ酢・ごま油・山葵大根などいろいろな食材を混ぜてきた。それぞれの適量や分量の見当が未だつかない。文章も料理も引き算になってようやくスタート地点だと思っているが、まだまだ足し算の領域にいるのかもしれない。

【2025年1月25日】

昼食に数切れ。冷たいまま醤油を少しつけて食べた。夜に写真を撮るとどうも色がよく映らない。
【2025年1月26日】

まだ骨から取り切れていない肉があったので、ちりめんキャベツと一緒に弱火でぐつぐつ数時間煮込んだ。色はあまり良くないかもしれないが、胡椒と感想パセリをかけて、寒い日に温まるスープになった。

【2025年1月28日】

牛肉。前回は調理時間を長くしすぎたので、調整した。

【2025年1月29日】

日中の明かりのある時間の方が、よりよく映る。
【2025年2月11日】

羊肉。前の羊肉と同じもも肉 lamb half leg だが、切った反対側の半分と表現すれば伝わるだろうか。大体1㎏をちょっと超える重さ。まるまる whole leg 1本だと重さは2.2㎏くらいに。野菜はリーキ(西洋ネギ)。


【2025年2月20日】

羊肉。頻繁に食べているせいか、写真を撮るのも雑になってきた。

【2025年3月11日】

今回も羊肉。リーキとエシャロットとともに焼く。月桂樹の葉も加えた。ただ以前よりも調理時間は少し短めに。

皿を洗うのが面倒だと、肉と野菜と米を同じ皿に。

【2025年3月12日】

食べ物の写真を撮るのは難しいとつくづく実感する。ステーキはレアが好きで、たまにブルーに近い焼き加減だが、このような肉は火を通している。しかし写真だとちょっと生焼けのようにも見える。
見切りで安くなっていると、1㎏超の肉が£6台・£7台で買える。一度に食べきることはなく、少なくても4食分になるので、1食あたり£2以下という経済的な食事になる。何かマンガに登場しそうな大きな塊肉を焼くというのも楽しい。見た目も結構豪華。そして料理も1回すれば数回サボれる。ただ光熱費はどうだろうか。
若い頃は肉を食べれば元気になったものだが、今は消化するのが大変で、肉よりも肉汁の染みた野菜の方が美味いと感じるようになってきたような。疲労感が抜けないのも、ひょっとしたら肉の食べすぎなのかもしれない。