ベルギーが世界記録に並んだ。しかし決して名誉ある世界記録ではない。昨年2010年6月13日の選挙日から249日経ったが、未だに連立合意・新政権組閣の気配がない。選挙から連立合意までの空白期間の世界記録に並んだのだ。戦争・占領・内戦、そして多く宗教宗派と民族が住むイラクの記録と今日で同じなのだから、それだけ仏語圏と蘭語圏の対立が根深いというところ。なお、イラクの場合は選挙から連立合意までが249日で、実際に政府が誕生するまでにはさらに40日、つまり289日なので、ベルギーが本当に世界記録を更新するためには、このままの状況が3月末まで続く必要がある。その可能性は充分にある。
日常生活には支障を来さないとしても、低迷する経済の中、全く先が見えないのは、やはり国民にとっても市場にとっても不安のはず。暫定政府が予算を組んだりとこれだけ長く続くともう「暫定」とは呼べないだろう。もしこのまま決着を図ることができなければ、再び選挙という案も浮上しているが、出直し選挙になってもまた同じような膠着状態になることが予想される。
打開策はないだろうか⋯⋯。