先月ストックホルムに行った際に食事をしたところを記す。こう並べると、まるで食べに行っただけのように思われても仕方がないかもしれない⋯⋯下記のレストランは大概のガイドブックに掲載されているだろうが、今回は市観光局ウェブサイト(英語版)とミシュランのウェブサイトを参考にした。
Pontus! | 軽い夕食:2009年1月9日
夜遅くまで営業しているレストランが結構多いストックホルム。その中で、行ってみたのが、ストックホルム北側にある Pontus! という場所。いくつか Pontus! の名のレストランがあるが、これは Brunnsgatan にある、オイスター・バー、寿司と点心を出すというバーとレストランが同居している、なかなかアイディアとして面白い。しかし音楽がかかり、会話するには少々不便だったのが残念と言えば残念。あまり空腹ではなかったので、牡蠣とシャンパンにして、時間をかけ食べた。安くはないが、活発な雰囲気と面白さがあるので、夜遅くに洒落た所で一杯にはちょうど良い。
Lisa Elmqvist | 昼食:2009年1月10日
食料品市場の中にある気取らない鮮魚店直営のレストラン。ちょうど昼時に行くと、市場の奥の隅に行列ができている。並んで数分たつとテーブルに案内された。凝らず魚の美味さを引き出す料理で、入荷された魚を出すのだろうか、日替わりメニューもある。メインにした魚とエビの入ったスープやヒラメは濃い味付けやソースもなく、あっさりとしていて、日本の魚料理を彷彿させる。市場全体も雰囲気があり、朝早く起きて街を歩いて空腹となったあとの昼食に最適。
Leijontornet | 夕食:2009年1月10日
ストックホルム旧市街のホテルの中にある、北欧風フランス料理店。内装は白を基調として落ち着いている。夕食はコース料理のみと本格的。北欧の海の幸と肉と旬の野菜と果物をほどよく合わせ、またコースごとにつくワインも素晴らしく、給仕人と次の料理が出されるタイミングの良さもひかる。例えば牡蠣と牛肉、蟹に生エビ・ホタテ・リンゴと鶉の卵など、洗練されていて、たまには一素材の味が強調され、たまには全体が調和されるという、食べて幸福感に浸るということが何なのかを実感させる品が続くレストラン。やはり評価されているだけのことはあり、事前に電話で予約することが必要。高級で高いが、他のヨーロッパの国でもこれだけの料理を出しているところはあまり多くないと思う。
Fem Små Hus | 夕食:2009年1月11日
「5軒の小さな家」を意味するレストランで、ストックホルム旧市街にある。重厚な木製ドアを開き、コートを預け、階段を下りると、テーブルが整然と並んでいる。ここはスウェーデン料理を主に出している。前菜としてはかなりの量で、ニシンが何種も並ぶ Smörgåsbord のあとに、メインとしてトナカイと牛のステーキをそれぞれ注文した。トナカイの方がちょうど良く焼いてあり、臭みもなく、美味い。スウェーデン料理の食事を雰囲気ある中で楽しみたい場合にはすすめたい。ただ量が多いので、たくさん注文すると食べきれないことも⋯⋯。
一般的にアルコールは高いが、料理は他のヨーロッパ各国とほぼ同じ値段という印象を受けた。また味付けは濃くなく、素材の味を重視する料理が多いので、和食と通ずるところがあるかもしれない。