ヨーロッパと日本のサービスの差は大きい。ヨーロッパのほとんどの国では「お客様は神様」ではなく、ときには素っ気ない対応をされることがある。「客なのに⋯⋯」と思っても始まらない。感覚として、客は店に「入れてもらう」というくらい。
日本では入店のさい「いらっしゃいませ!」と迎えられるが、だいたい儀礼で、客は店員を無視することが多い。ヨーロッパの個人経営店や小さな店の場合は、客が入店の時に「こんにちは」と挨拶する。そして店員と目を合わせる。この最初の印象が重要で、店員の対応が変わる。無言でうつむいて店内をうろつく客は店員に不気味に映る。
日本人の多くが目を合わせることが苦手で、「その国の言葉も話せず恥ずかしい」という躊躇いもあるが、これらを乗り越えた方がヨーロッパ旅行を楽しめる。