ソチ五輪:大会7〜10日目(2月13〜16日)

2014年2月13日から16日まで、カーリング以外で観たり興味のあった競技について、備忘録がてらに書き残す。

✽ 2月13日

女子クロスカントリー・クラシカル10km、男子バイアスロン20km個人戦、そして男子フィギュア・スケートのショート・プログラムを観た。

女子クロスカントリー・クラシカル10kmの優勝者はポーランドの Kowalczyk 選手。前回バンクーバー五輪でも、30kmクラシカルで金メダルを獲得している。一時期はイタリアが強かったが、クロスカントリーというと、やはり北欧の国々の選手が強いイメージがある。他の選手たちに比べると Kowalczyk 選手は、背が高いように見えるし、動作もどことなくぎこちないが、とにかく速い。

冬季五輪で、できれば逃したくない競技にバイアスロンがある。とにかく観ていて面白いと思う。この日の種目の距離は男子の20kmで、射撃は伏射・立射・伏射・立射の順で4回。30秒ごとにスタートし、的を外すと1分が加算される。射撃で1回外したがスキーで速く、12.2秒差をつけた、フランスの M Fourcade 選手が優勝者だった。

羽生選手のショート・プログラムは本当に素晴らしかった。ジャンプというのはわかりやすいが、その他のステップなどの巧さは、無知なため、綺麗であっても、技術的には難しくなかったりと、要領を得ないため、あまりフィギュア・スケートは観ないのだが、最終の2グループを観て、羽生選手の演技の素晴らしさに拍手喝采といったところ。

✽ 2月14日

恐らくあまりにも前日のショート・プログラムが良く、強烈な印象として残ったがゆえに、期待しすぎたのかもしれないが、何となく物足りないようなフリーになってしまった。羽生選手がジャンプに失敗したが、どんどん持ち直して力強く演技を終えた。それだけに序盤のミスが悔やまれて、「ああ、もう金メダルは無理かもしれない」と危惧した。チャン選手がミスなしの演技であったならば、逆転していただろう。でも、チャン選手にもミスがあり、羽生選手が金メダルを獲得した。4回転ジャンプはメダルには必要な時代になったし、これからは4回転ジャンプを着実に決めることが求められるだろう。でも、まだ、高確率で失敗するジャンプ。しかし次回の五輪では、優勝に4回転失敗は金メダル獲得には、致命的となっているのかもしれない。

上記の男子フィギュア・スケートのフリー演技、そしてカーリング以外に観たのは、女子バイアスロン15km個人戦。パシュートで金メダルを獲得したベラルーシの Domracheva 選手が、銀メダルの S Gasparin 選手に1分以上の差をつけて、貫禄勝ち。他の有力選手が的を外すなか、1回のみのミスで、速いスキーの滑りだった。

なお、英国もこの日にこの大会初となる金メダルを、女子スケルトンで獲得したため、報道は盛り上がっていた。

✽ 2月15日

2回大きな感動を覚えた日だった。

まずは、女子クロスカントリーの4x5kmのリレー。スウェーデンの第4走者の Kalla 選手は、トップのフィンランドから25.7秒遅れで、第3走者から引き継ぎ、スタート。その差を見事に覆し、ゴール直前の壮絶なレースを制し優勝。2位フィンランドは0.5秒遅れ、そして3位ドイツは0.9秒遅れでゴール。今回の五輪で、一番興奮した場面だったし、この3チームの全選手が全力を尽くしたことは、ありありと観えた。

そして、更に大きく感動したのは、スキー・ジャンプのラージ・ヒルでの葛西選手の銀メダル。これから何が起ころうとも、この大会で最も印象に残るメダリストになると思う。1回目で大きなジャンプを決めて、2位。2回目のジャンプも大きかったが、金メダルにはほんの僅かに届かなかった。平昌五輪を目指すらしい。是非、そうであってほしい。

✽ 2月16日

この日、生中継で観たのは、カーリングの一部と男子クロスカントリーのリレーだった。女子に続き、男子クロスカントリー・リレーでも、スウェーデンが金メダルを獲得した。最初からリードして、そのリードを守り、他の国々を引き離し、ゴールでは27.3秒差だった。2位は開催国ロシア、そして3位はフランス。どの区間を誰に任せて、どのようなレース運ぶをするのか、いろいろと作戦を練るクロスカントリーのリレーは、駅伝を観るのと似ている。それだから特に観たいと思うのだろうか。

カーリングももうすぐ準決勝進出国が決まり、バイアスロンももう数種目を残すのみ。これから、どのようなドラマがあるだろうか。