今日(2009年6月4日)が投票日となったのは、英国の一部の自治体の議員を選ぶ地方選挙と欧州議会選挙。地方選挙の結果の一部は明日未明に判明するが、欧州議会選挙の開票は、他の国の投票を待ち、日曜日となる。労働党は世論調査によれば、大苦戦の模様。これから数日、ブラウン首相は正念場を迎える。
ここ数週間、ブラウン首相の求心力は、国会議員の経費不正使用問題もあり、著しく低下している。そのため、政府と与党労働党の支持率も危機的となり、労働党内にも、ブラウン首相の指導力不足に不安と不満の声が聞こえ始めていた。この危うい状況の中で、ブラウン首相は内閣改造に臨むつもりだった。しかし、首相が指導力を発揮する内閣改造、そして挙党態勢が必要となる選挙を前に、2閣僚(Jacqui Smith, Hazel Blears)が辞任する事態となっていた。
そして投票時間が終わった午後10時を過ぎ、もう1大臣(James Purnell)が辞任して、ブラウン首相に揺さぶりをかけている。もし地方選挙の結果があまりにも悪かったり、内閣改造に失敗すれば、ブラウン首相は退陣に追い込まれる可能性が高い。