バンクーバー五輪 | カーリング女子:スイス・日本(10−4)

2010年2月22日

3勝3敗同士の対決となるスイス・日本の対戦。この試合に勝ったチームは、自力でタイブレークあるいは準決勝進出を決めることができるので、両チームとも勝ちたい試合となる。過去2大会連続の銀メダリストのスイスは3連敗のあと3連勝と調子が良くなっている。日本は前回金メダルのスウェーデン戦を残しているので、ここで負けるとかなり厳しい状況となる。高レベルの試合になるだろうか。スイスの応援は大きなカウベルと Hopp Schwiiz! のかけ声。

他の試合で注目されるのは首位同士のカナダ対スウェーデン、そして崖っぷちのデンマークと英国。

第1エンド、日本後攻。残り3投の場面で、スイスのストーンがハウス内に2個あり、前に日本のストーンそしてスイスのストーンの後ろに回ろうとした目黒選手の1投目が、スイスのストーンに当たり、ハウス中心にずれ、Ott 選手の最後のショットによって弾かれ、得点圏にスイスのストーンが3個あったので、ドローで1点を取る。1−0で日本がリード。

第2エンド。スイスのサードのストーンがガードにあたるミス。残り4投の場面で目黒選手が素晴らしいドロー。しかし正面にあるスイスのガードを Ott 選手が玉突きの形でハウス内に入れ、日本のストーンを弾く。目黒選手も同様に日本のストーンを上げようととしたが失敗。最後のストーンと合わせ、スイスが2得点。スイスが2−1でリード。なおスイス選手がよく連呼しているのは Wiiiiiischt! で「掃く」の命令形。

第3エンド、中盤からスイスのストーンがハウス内に2個あり、日本はダブル・テイクアウトを試みるが僅かに当たらず。最後のストーンをドローで1点。同点とする。

第4エンド、日本・セカンドがガードにストーンを当ててしまい、シートが開いてしまった。サードのフリーズが決まったが展開によっては3点を失う状況。目黒選手のストーンは左側にずれてしまい、結局スイス4得点。6−2でスイスがリード。日本としては厳しい展開。

第5エンド、日本のショットはやや正確さに劣るところがある。残り3石、ボタンの中にスイスのストーンがあったが、スキップ目黒選手が正確なショットでスイスのストーンを弾く。しかし、一番中心近くにあるストーンが日本のかスイスのか微妙なところ。スイス・スキップ Ott 選手最後のストーンで日本のストーンをテイクアウト。ハウス内には3個のスイスのストーン。目黒選手のドローで1点。しかし3−6と依然厳しい試合。

セカンド・近江谷選手のショット成功率が著しく低いのが悩みの種。

第6エンド、3点差はかなり痛いが後半での巻き返しに期待。スイスのショット成功率は高く、日本は苦戦。残り2投の時点で、ハウスにはスイスのストーンが2個。目黒選手、ダブル・テイクアウトを試みるが、Ott 選手の最後のドローも決まり2点。3−8で日本はもう後のない状況。

第7エンド、日本は後攻だが1点を取らなければならず、目黒選手がドロー。日本4−8スイス。残り3エンド、先攻で4点差を縮めるはかなり厳しい。

第8エンド。セカンド・近江谷選手が試みたガードはシートを半分に割るホッグラインを超えず失格。直後にハウス内のストーンが全て取り払われる。Ott 選手が最後のストーンでハウスに残った日本のストーンをヒット・アンド・ロール。日本、ギブ・アップ。10−4でスイスが勝つ。

日本、スイスに完敗で、自力での準決勝進出は消えて、残り2試合に勝ち、なお他の試合の結果によってはタイブレークあるいは準決勝進出になる可能性も残るが、道はかなり険しくなった。