スロヴァキア 3:2 イタリア
イタリア敗退! それもグループ最下位。前回の優勝国が準優勝国に続きグループ・ステージで敗退するという驚くべき事態となっている。
全くイタリアらしくない試合が続いていて、今日も似た展開でゴールを追うことに。ただ今回はセット・プレーからではなく、オープン・プレーからの失点。しかし守備のミスということに変わりはなく、25分に de Rossi 選手のパスが Kucka 選手に渡り、Vittek 選手にパス、シュートでゴール。この後もイタリアには覇者の貫禄なしで、どことなく守備が心配。やはり Buffon 選手という存在は大きいよう。イタリアは全くパスが繋がらず、スロヴァキアに球を奪われた。特にイタリアの FW と MF の間の連繋が良くなく、スロヴァキアに球を与えてしまい、攻め込まれた。この試合を通してスロヴァキアの Stoch 選手と Vittek 選手は良く動いて、常にイタリアの守備を脅かした。しかし前半はそのまま1:0。
後半開始時にイタリアは Quagliarella 選手と Maggio 選手を投入、そして56分には万全ではない Pirlo 選手も投入してとにかくゴールを狙う体制となった。やはり Pirlo 選手がいるイタリアといないイタリアはかなり違う。スロヴァキアは守りに入るわけではなく、よく反撃に出た。じりじりと攻撃に出たイタリア、67分には Quagliarella 選手がこぼれ球に反応してシュート、ただゴール線上にいた Škrtel 選手が膝でクリア。ゴール線を超えたかどうか、カメラの角度もあってよく分からなかった。
終了時間が近づくに連れて、イタリアの攻撃のテンポが上がってきて、やや有利かと思えた73分、スロヴァキアが Vittek 選手の2点目のゴール。コーナーが一度クリアされたが、球がスロヴァキアに戻り、クロスされてきたのを Vittek 選手が押し込んだ。
これでもう終わりかと言えば、そうではなく、イタリア、火がついたように猛反撃。ロスタイムを含めてこの20分間は今回のワールド・カップの試合で一番興奮する展開となった。
81分、Quagliarella 選手のシュートをキーパー Mucha 選手が弾いたが、こぼれ球を di Natale 選手がシュート、ゴール。続く85分、Quagliarella 選手がゴール! しかしオフ・サイド判定。これはかなり微妙。
89分、Kopúnek 選手がスロー・インの球を軽く蹴り、前に出て来た Marchetti 選手の頭上を超えるゴール。これがだめ押しでイタリア戦意喪失ということになるかと思えば、そうでもなかった。
イタリアは必死の攻撃。そして90+2分、ボックス外から Quagliarella 選手が見事なゴール。ロスタイムは4分。イタリアは同点を狙い、とにかく前に出たが、スロヴァキアが何とか持ち堪えて3:2で勝利。
もう1試合は0:0の引き分け。ニュージーランド、予想以上の大健闘と言える。それにしてもイタリアは今大会だめだった。初戦のあと、ニュージーランドと引き分けたスロヴァキアにはイタリアには勝てないと思っていたが大間違いだった。おそらくオランダ・スロヴァキアとなるが、オランダの調子もいまいちなので、スロヴァキアは今大会で旋風を起こすかもしれない。