W杯2014年ブラジル大会

ワールド・カップ観戦日記 | 4 | 大会4日目

スイス対エクアドル;フランス対ホンジュラス;アルゼンチン対ボスニア=ヘルツェゴヴィナ

またしても遅れてしまっただが、大会4日目の3試合についての感想を書いてみる。

スイス2:1エクアドル

スイスはステレオタイプかもしれないが、組織的でとにかく試合の流れをよく御するタイプのチーム。でも先制点はエクアドル。FKからだった。スイスは後半に2得点で逆転勝ち。エクアドルにもチャンスは訪れたが、得点することはできなかった。スイスの Hitzfeld 監督の選手交代は的中し、両得点ともに後半に投入された選手が決めた。スイス1点目はCKからで、2点目は90分に素早いカウンターからだった。スイスは16強入りへ一歩前進と言ったところ。

フランス3:0ホンジュラス

前々回W杯準優勝者で、前回のワールド・カップにて内紛で自滅したフランスは、自国開催となる2016年欧州選手権に照準を合わせているような気がする。一方ホンジュラスは荒っぽいサッカーで有名というか悪名高い。

前半はほぼフランスのペースで、2回クロスバー直撃のシュートを放っていた。若い選手を多く起用していて、結構ダイナミックになった感じのするチーム。攻撃も違う能力を持った選手たちがそれぞれの特色を活かしてチームに貢献しているように見えた。攻撃になると流動性があり、両サイドの選手が上がるし、中盤ではゲームの流れをさばく Cabaye 選手、そして縦横無尽に動く Valbuena 選手が、中央の Benzema 選手と Griezmann 選手と良く連携していた。前半終了間際、ホンジュラスはPKをフランスに与えた上、反則の Palacios はこの試合2枚目のイェロー・カードで退場になった。

10人体制となったホンジュラス相手に、フランスは試合後半に2得点。両得点ともに Benzema 選手が難しい角度からのシュートによるものだった。2点目は良い動きのあと左からのシュートで、ゴール・ポストにあたり、ゴール・ラインは超えなかったが、跳ね返った球がGKに当たり、ゴール線を超えてオウン・ゴール。3点目は右からのシュートで豪快に決めた。

フランスは期待できるチーム。強いチームとの対戦を観ないと、強かさや粘り強さなどは分からないし、今大会での優勝はないと思うが、2016年欧州選手権と2018年ワールド・カップの優勝候補の一角に数えられるだろう。

アルゼンチン2:1ボスニア=ヘルツェゴヴィナ

今大会優勝候補の中でも本命視されているのがアルゼンチン。そして今大会の唯一の初出場国であるボスニア=ヘルツェゴビナ。違う理由でそれぞれ雰囲気に呑まれてしまう可能性のある試合だった。

現役のサッカー選手の中でも天才とよく呼ばれるのが、アルゼンチンの Messi 選手。バルセロナでの活躍は多くの人が知るところだが、これまでのワールド・カップでは華やかな成績を残してない。アルゼンチンはボスニア=ヘルツェゴヴィナのオウン・ゴールで試合早々先制したが、どうも調子に乗れないままで前半が終了した。

後半、もう少しリズムが出てきたアルゼンチン。2点目はまさにバルセロナで見慣れた Messi 選手のゴールだった。ペナルティー・エリアの外を横切りながらシュートの機会を狙い、見事にGKの届かないところ、ポストに当てて、ゴールを決めた。代表の主将である Messi 選手の肩の荷が下りたようにも。この後、アルゼンチンが試合の流れを完全に握るかとも思ったが、ボスニア=ヘルツェゴヴィナも攻撃を重ね、1点を返した。

まだ全力ではないアルゼンチン。開催国同様に期待が重荷になっているのかもしれない。