2019年英国総選挙

混迷は続く?

この記事を書いているのは英国時間午後9時近く。あと1時間ほどの午後10時で今回の総選挙(下院・庶民院選挙)投票が締め切りになる。これまでの世論調査によれば、与党で欧州連合(EU)から離脱を主張する保守党が優勢だが、英国の選挙制度は単純小選挙区制で、僅かな得票差が勝敗を決するため、午後10時に発表される出口調査に基づいて予測される議席数を待つしかない。開票が進み、選挙区ごとの結果が出て、より正確な予測になるだろう。明け方まで紅茶を飲みビスケットを食べテレビを観ながら行方を見守ろうと思っている。ネット上では首相のボリス・ジョンソン氏が落選するかもしれないなどという書き込みがあるが、果たしてどうだろうか。

今回の総選挙の結果がどうであれ、次の政権が長く続くかどうかは疑問。もし保守党単独過半数となって、来年1月31日にEU離脱を果たしたとしても、その後EUとどのような関係を構築するか、EU離脱派も一枚岩ではないので、また内紛状態に。一方、反保守党が過半数を占めても、安定した政権は望めない。離脱か残留を問う国民投票を再度行うことをなるだろうが、その国民投票後に総選挙となるだろう。つまり誰が「勝者」であろうと、英国の停滞と混迷は今後とも続くと思っている。