地震が一番怖い

熊本を中心に九州で地震が続いている。前震や余震でも震度6を観測したのだから、被災された方々は大変不安だろう。このように続けて強い地震があると、建物の倒壊や道路・鉄道等インフラの崩落・寸断という可能性が増すはず。流通にも影響が出るだろうし、避難所生活は精神的そして体力的にきついのではないだろうか。ましてや現在のようにいつまで余震が続くのか分からない状態では。この状況下、いくら日頃から訓練しているとはいえ、救助・救命にあたるプロは凄い人達だと改めて痛感する。

自然災害の中では地震が一番怖いと思っている。台風や大雪などの気象現象は、多くの場合、ある程度予想できるが、地震の場合だと「いつ、どこで、どの規模で起こる」という予知は未だに不可能。地震は突然起こる。大地震だと被害が甚大で広域に渡る。津波の発生や土砂崩れや連動した火山の噴火といったこともありうる。火災など二次災害が起こる。現在のように、余震が続くこともある。

イタリアでは時々地震が起きてニュースとなるが、ヨーロッパはほとんど地震と無縁と言ってよいだろう。しっかりとした意識調査でもなく、統計学的に意味あるがわけでもないが、友人ら数名との会話を基にすると、ヨーロッパの人々にとって、地震はどうも実感が湧かないらしい。確かに地震は「体感」するもので、視覚では分かりづらいところがあるような気がする。地震よりも津波の方が「見て」分かり易いというのか、洪水と掛け合わせてか想像しやすいようだ。

近いうちに余震が収まり、復旧・復興が始まり、被災者の心のケア、つまり安全のみならず安心が確保されることを願ってやまない。また今回の地震は、今後の免震・耐震技術に繋がり、行政の対応を改善するための教訓として生かされるだろう。地震を無くすことはできないし、被害を完全に無くすこともできないが、どうすれば最小限に食い止めることができるか、日進月歩、弛まない努力が今後とも続く。