子供の頃、マクドナルドのハンバーガーに入っているピクルスが大嫌いだった。
「なぜ、こんなに美味しいハンバーガーに、ピクルスなんて入れるんだろう?」
少し変わっているかもしれないが、ピクルス自体は好きではないが格別嫌いというわけでもなく、ハンバーガーとピクルスが別々だったら何ら問題なく、なぜかハンバーガーとピクルスという「組み合わせ」が大の苦手だった。
世の中、好きなものを最初に食べて嫌いなものを最後まで残す人と、嫌いなものを最初に食べて好きなものを最後に残す人、そのように二分することができるだろうか。私は後者で、結構長い間、ハンバーガーを食べる時、まず最初にピクルスを剥いで食べていた。ポテトがあれば、ピクルスのあと。美味しいハンバーガーは最後に。
その後、もうちょっと大人になって、ピクルスを取り出すのをやめた。そして現在では、ピクルスが入っているハンバーガーの方が、美味く思えるようになってきた。ただ年を取ったのか、味覚が発達したのか、何なのだろうか。その分、ケチャップがひどく甘くなったような⋯⋯。
ロンドンの街に行って、時間を潰したり、小腹が空いた時、マクドナルドで£1.49のダブル・チーズバーガーを食べている。最後の一口にピクルスがあると、ちょっと嬉しい。ハンバーガーは£0.89、チーズバーガーは£0.99なので、ダブル・チーズバーガーの方が得に思えてしまい、ついつい買ってしまう。他に言い訳として、冬だと、スーパーでサンドイッチを買って、公園で食べるには、ちょっと寒すぎる日が多い。暖を取ることができて、インターネットもあるマクドナルドの居心地は、なかなか良い。でも、これだから太るのだ。