もう何週間か前、2019年1月となってすぐの頃⋯⋯夕飯後、まだ小腹が空いていた。デザートというか菓子のような甘い物を食べたい衝動が。しかし、家にそのようなものはなく、寒く小雨降る中買い物に出かける気にもならなかった。私の場合、食欲と怠惰の鬩ぎ合いでは、どうやら怠惰が有利な模様。
そこで、甘い物の代わりにチーズと果物を食べることに。食欲と怠惰、両方達成。チーズは、クリスマス後に安くなっていた詰め合わせセットと、その日にスーパーで買った見切り品。果物は、ブドウに干しマンゴーと干し洋梨。皿にそれらしく乗せると、まあまあ豪勢。
中年となり何もかもが衰えている中、味覚だけは発達しつづけていると願いたい。ここ数年、昔はとても臭くて食べられなかったチーズを美味いと感じるようになって、多くの種類を楽しめるようになった。しかし、香ばしいチーズを求めるようになったのは、依存者がより強い刺激を求めるのと似ているような気がする。チーズには中毒性があるのかも。それとも味覚さえも衰え鈍くなり、強いものでなければ分からなくなったのだろうか。
一つ満たされると、すぐに次が出てくるのが欲というもの。チーズと果物を食べていたら、ポート・ワインが飲みたくなった⋯⋯。