ネットは誹謗中傷や名誉毀損で溢れている。罵詈雑言も多い。いじめやパワハラもデジタル化した。世界中で深刻な社会問題で、有名無名を問わず老若男女が被害に遭っている。中には死者に鞭打つことも。どうすれば減らせるかいろいろと議論されている。法律で厳罰に処すべきと主張する人もいれば、責任は主にSNSやプラットフォームやサイトにあって運営者が積極的に削除すべきと考える人もいる。
厳罰化が抑止力になるかは分からないが、誹謗中傷をする者を罰するよりも、最初から誹謗中傷が投稿されない方が好ましい。長期的には教育や社会的に容認されないという意識の共有が必要になるが、現在できることは何だろうか。良い方法や提案はないか⋯⋯と考えを巡らしていたのだが、もし投稿前に書いた文章がAIによって強制的に大声で復唱されたらどうだろう。つまりこれから他人に浴びせる罵詈雑言や誹謗中傷が投稿する前に自分に降りかかってくる。無論それでも投稿する人は投稿するだろうが、書くのと実際に声になるのとでは大きな差があるし、自分が書いたことを他人の声で聞いたら客観的に自分の発言を見直すことができるのではないだろうか。
単に数分間待って投稿の前に再度確認するだけでも良いかもしれない。怒りに任せた投稿で実際は直後に後悔しているのに、引くに引けなくなって意固地を通す人もいる。つまり冷静になる時間を与える。
全ての投稿を読み上げたり遅らせる必要はないが、アルゴリズムで罵詈雑言や誹謗中傷や名誉毀損にあたる確率が高いと判断された場合に用いられるシステム。机上の空論に過ぎないか⋯⋯。