英語で「時計回り」は clockwise である。日本語では「時計回り」というよりも「右回り」の方が一般的かもしれない。でも考えてみると、右に回るのは時計の12時から3時まで、方角であれば北から東で、その後は下・左・上へと回る。例えば真下、時計の6時の位置から「右回りに回せ」と指示されたら、まず左の方向に回すことになるが、迷うこともなければ疑問を抱くこともないだろう。でも指示が単に「右に回せ」だったら⋯⋯。
反対の「左回り」は英語で「反時計回り」だが、英国英語(英語)と米国英語(米語)で違う。英語では anticlockwise で、米語では counterclockwise と明確な差がある。英国で counterclockwise, 米国で anticlockwise と言っても理解はされるだろう。
しかし、英国なら
「それを言うなら anticlockwise じゃないのかな?」
米国なら
「それは counterclockwise と言うんだよ」
と指摘されるかもしれない。
なお英語で anti-clockwise とハイフン付きで書く場合もよく見かけるが、オンライン辞典を参照にする限り、ハイフンなしで書く。但し一番下の Collins Dictionary では also anti-clockwise という記載がある。
Oxford Dictionaries: en.
Cambridge Dictionary: dictionary.
Longman Dictionary of Contemporary English:www.
Collins Dictionary:www.
いずれにせよ anticlockwise と counterclockwise は文章を書く時に忘れてはいけない英語と米語の差の一例。