仏語ノート

Monocouloir, bicouloir

現在開催されているパリ航空ショーで、航空機メーカーのエアバスが航続距離約8700キロメートルというA321XLR型機の受注を開始した。A321型は機内に通路が1本あるナローボディ機。英語では narrow-body aircraft または single-aisle aircraft という表現が用いられる。対して機内に通路が2本ある飛行機、例えばボーイングの777型機やエアバスの380型機はワイドボディ機。英語では wide-body aircraft または twin-aisle aircraft と呼ばれる。

【写真】成田空港で2017年5月10日に撮影したジェットスターのA320型機。ナローボディ機の一例。

 

フランスの新聞を読んでいたらナローボディ機・ワイドボディ機を指すのに monocouloir, bicouloir つまり通路1本・通路2本という単語が記事に載っていた。英語の single-aisle, twin-aisle にあたり、そう言われればそうなのだが、なんとなく洒落た言い方だなと思った。もっともフランス語だったら何でも洒落たように聞こえるのかもしれない。

最近はどうか知らないが、以前搭乗したことのあるヨーロッパと米国東海岸を結ぶ路線では、アメリカの航空会社がナローボディ機のボーイング757型機を利用していた。短時間ならまだしも5時間以上もナローボディ機に乗っていると、圧迫感というか空間に余裕がないことを実感した。大西洋横断は単に時間だけではなく時差の問題があり、余計に苦痛に感じたのかも。

8700キロメートルという距離なら飛行時間も長いだろう。旅客あたりの燃費が向上して、大型機では需要がないため採算性のない路線にも航空会社が参入できるようになり、便利にはなるだろうが、ナローボディ機での長時間フライトは避けたい。ただしビジネス・クラスに乗れるなら話は別だが。