誰がどう見ても明らかに戦争なのに、戦争と呼んではいけない。呼べば捕まることも。ロシア当局によれば現在のウクライナ侵攻は戦争 (война) ではなく「特別軍事作戦 (специальная военная операция)」だ。言葉の抑圧は真実の歪曲。為政者が自身にとって不都合なことを隠したり矮小化するときによく使う手段。そのためプーチン大統領のウクライナ侵攻に反対するロシア人の多くが「戦争反対 (Нет войне!)」をスローガンとしている。特別軍事作戦ではなく戦争というものが現在行われていて、その戦争に反対している。戦況が悪化すれば、プーチン大統領は更に弾圧を強化するだろう。それだけ言葉は強く、どんなに強権を握る為政者でも恐ろしいもの。
