令和の時代になった。海外にいると実感を伴わないものだが、昭和から平成への改元時とはかなり違うように思える。昭和54年生まれで昭和天皇崩御の時は子供だったが、厳かと表現するべきか、それとも重苦しさと言うべきか、日本社会全体でまさにひとつの時代が終焉を迎えたという認識があったと記憶している。昭和は長かったし、何よりも太平洋戦争があった。当時は現在よりも皇室制度に対し批判的な意見も強く、議論に刺々しさもあったような気がする。それだけ国のかたちについて真剣だったとも言えるだろうか。そのせいか、今度の改元は何かしらイベントのような祝賀一色の雰囲気になっていて、やや戸惑っている。