昨秋のロンドン・サンフランシスコ往復を飛行場やフライトを中心に数記事に分けて振り返る。日程は2泊4日。出発は2018年10月31日水曜日、つまりハロウィーンの午前11時30分。サンフランシスコ到着予定時刻は同日午後3時55分で、飛行時間は11時間25分。帰りのサンフランシスコ〜ロンドンは、11月2日金曜日午後7時55分発でロンドンに翌11月3日土曜日午後1時30分着。飛行時間は10時間35分。東京〜ロンドンと比較すると1時間20分ほど短いが、長距離フライト。搭乗したのはヴァージン・アトランティック航空でヒースロー空港の第3ターミナル発着。秋の1週間、北米と欧州で夏時間から冬時間への移行日が異なり、欧州が一足早く10月の最終日曜日に冬時間に移行していたので、英国時間と米国太平洋時間の間に通常8時間ある時差が7時間だった。
万里の旅も始まりは日常と違わない。いつもの駅でいつもの地下鉄に乗る。日常と旅という非日常の境目は、アールズ・コート駅でディストリクト線からピカデリー線に乗り換えて、ロンドン都心部ではなくてヒースロー空港へ向かったところだろうか。このページは「不必要に長い前置き」で、ヒースロー空港までの地下鉄について記述する。
飛行機の出発予定は午前11時半。なので、9時半にはヒースロー空港に着きたい。そして最寄りの地下鉄・サウスフィールズ駅からヒースロー空港第1・2・3ターミナル駅まで約1時間と見積もる。どちらかというと心配性なので、更に余裕を与え、8時を回った頃にはプラットホームに立っていた。通勤のピークは過ぎたかもしれないが、それでも続々と職場へ向かう人の姿が。この朝は気温が低かった。荷物になるうえサンフランシスコでは必要ないため、コートではなくジャケットのみ着ていたので、吐く息は白くて肌寒かった。
ロンドンの地下鉄と鉄道の運賃は、同心円状と表現すればよいだろうか、ゾーン制になっている。ロンドン都心部がゾーン1で、その回りにゾーン2が外環のようにあり、そしてゾーン3がゾーン2の外環というようになっている。出発したサウスフィールズ駅はゾーン3、乗り換えるアールズ・コート駅はゾーン1・2両方に属していて、目的地ヒースロー空港第1・2・3ターミナル駅はゾーン6にある。このため、サウスフィールズ〜ヒースロー空港はゾーン3〜ゾーン2経由〜ゾーン6の地下鉄運賃が必要。通勤通学帰宅時間帯のピーク時(平日午前6:30〜9:30と午後4:00〜7:00)かそれ以外非ピーク時かで運賃が変わる。ICカードのオイスター・カードまたは非接触型のデビットないしクレジット・カードを使えば、片道ピーク時で£2.80。非ピーク時だったら£1.50で済んだのだが。ちなみにロンドン都心部のゾーン1からだと、オイスター・カードまたは非接触型のデビットないしクレジット・カードで片道ピーク時£5.10・非ピーク時£3.10。基本的に改札を通って出なければ、何回乗り換えようがどのルートで行こうが値段は変わらない。なぜ「基本的に」と但し書きを付けたのかというと、中には同じ駅だが乗り換えに改札を通らなければならないケースがあるから。あと上記は地下鉄運賃であり、鉄道 (Heathrow Express / TfL Rail) は別運賃で高い。
都心部へ向かうディストリクト線は通勤のピークが過ぎていて、ぎゅうぎゅう詰めではなかったが、空いた席はなかった。アールズ・コートでディストリクト線を降りて、階段とエスカレーターを下り、ピカデリー線西方面のプラットホームに。西に向かうピカデリー線は少しややこしいところがある。まずアクトン・タウンでヒースロー空港方面とアクスブリッジ方面に分かれる。面倒なのはヒースロー空港方面には、ヒースロー空港第4ターミナル駅経由第1・2・3ターミナル駅行きとヒースロー空港第1・2・3ターミナル駅経由第5ターミナル駅行きの2系統があるところ。今回は第3ターミナルなので、ヒースロー空港行きであれば、どの地下鉄でも良かったのが、数分の差であれば、後発の第1・2・3ターミナル駅経由第5ターミナル駅行きの方が、先発の第4ターミナル駅経由第1・2・3ターミナル駅行きよりも先に第1・2・3ターミナル駅に到達する。1分後に来る第4ターミナル駅経由第1・2・3ターミナル駅行きではなくて、4分後の第1・2・3ターミナル駅経由第5ターミナル駅行きの地下鉄に乗り込んだ。
ピカデリー線の車両はディストリクト線や他のロンドン地下鉄の路線と比べると幅が狭く背も低い。窮屈に感じる。大きなスーツケースを持って同じくヒースロー空港を目指す乗客が多く、余計に狭苦しい。約40分でヒースロー空港第1・2・3ターミナル駅に到着。出口に上がるエスカレーターはプラットホームのほぼ中央にあり、エレベーターはヒースロー空港第1・2・3ターミナル駅経由第5ターミナル行きの場合はほぼ最後尾にある。