エディンバラから飛行機でロンドンに到着する友人、北西ロンドンから地下鉄に乗って来る友人とヒースロー空港第5ターミナルで落ち合って、オックスフォードへ行く予定だった聖金曜日の2019年4月19日。
南西ロンドンの家からヒースロー空港へ行くにはロンドン地下鉄が一番便利。そして地下鉄運賃も安い。ピーク時こそ片道£2.80だが、オフ・ピーク時なら£1.50。しかし復活祭で金曜日と月曜日が休日のため、ディストリクト線の一部区間で工事が行われていてその区間が運休。ヒースロー空港行きのピカデリー線に接続できるハマースミスまで代替バスに乗ることも考えたが、それだったらロンドンの路線バスを乗り継いで行ってみることにした。以前リッチモンドで、ヒースロー空港第5ターミナル行きのバスを見たことがあり、ロンドン交通局のウェブサイトで確認したら、約1時間半とかなり時間がかかるが、乗り換え1回で済むことを確認。聖金曜日は土曜日ダイヤで運行。交通量が少ないためか、時刻表によると平日と比べて土日祝祭日はやや所要時間が短い。それでも私が家を出たのは、友人のエディンバラ発ロンドン・ヒースロー着便の離陸前だったので、それがなんとなくおかしかった。
まずは家の近くの停留所で493番に乗り、リッチモンドのバス・ステーションで490番に乗り継いで順調にヒースロー方面へ進んだ。この490番のバスはヒースロー空港第4ターミナル経由第5ターミナル行きで、ちょうど良かった。もしヒースロー空港第2・3ターミナルに行くのであったならば更に乗り継ぎが必要。ヒースロー空港第5ターミナルのバス停は空港の到着ロビーのすぐそばにある。英国国内線と国内線扱いになるアイルランドからの到着便の飛行機乗客の出口は、バス停で降りて到着ロビーに入った場合北側にあたる右隅に。
ロンドンのバスは、乗車時にICカードのオイスター・カード、非接触式のデビットないしクレジット・カード、または Apple Pay や Google Pay で支払う。一律£1.50の前払い方式。運賃は1時間内であったら何回でも乗り継げる。最初に読み取り機にカードないしスマートフォンを近づけた乗車時から1時間という計算なので、降車は1時間を過ぎても何ら問題ないが、乗り継ぐ度に乗車時に読み取り機にカードなりスマートフォンなりを読み取り機に近づける。多くのバスは前乗り後降りの2ドアで運賃の読み取り機は運転手座席の近くだが、2階建ての3ドアのバスであれば、後ろの2ドア近くにも読み取り機が設置されていて乗車できる。
無事に全員集合して、次に目指したのはオックスフォード。ヒースロー空港はロンドン西部に位置しているが、ロンドン以西の都市や町への鉄道アクセスは良くない。電車も地下鉄もロンドン中心部へ向かう。地下鉄ピカデリー線で最初で他方面に乗り換えられるのはアクトン・タウン。ヒースロー空港から普通列車だと次駅はヘイズ・アンド・ハーリントンだが、西へ行く長距離列車は停車しない駅。そのため空港に比較的近い所でもバスが必然主要交通手段となる。もちろん多くの人がロンドンに来るために使う空港だが、ロンドン以外の都市の鉄道の利便性も考えた方が良いのではないだろうかと思ってしまう。
ヒースロー空港とオックスフォードの間には the airline という空港連絡高速バスが運行されている。主に都市内や近郊までの近距離の路線バスと、長距離で主な都市や空港などに停まり高速を利用するバス両方を bus と呼んでも良いが、英国英語では路線バスを bus そして長距離の都市間バスを coach と使い分けることがある。近距離路線バスは coach とは言わない。ヒースロー空港〜オックスフォードは coach になる。このバスは第2・3ターミナルのセントラル・バス・ステーションと第5ターミナルで乗降できる。24時間運行だが、深夜早朝の便はヒースロー・セントラル・バス・ステーションのみに停車。日中は30分間隔、そして繁忙期だと20分ごとに出発するので非常に便利。所要時間はヒースロー空港第5ターミナル〜オックスフォードが約80分、ヒースロー・セントラル・バス・ステーション〜オックスフォードが約90分。
高速バス the airline のヒースロー空港〜オックスフォードの大人運賃は片道£23、同日または翌日までの往復£25、3ヶ月以内の往復£30。安くはない。さらに写真にあるグループ・リターンという運賃があって、それは大人4人までのグループで3ヶ月以内の往復で£70。大人2人では元が取れないが、3人だと1人あたり£23.33となり往復運賃を別個買うよりも安い。
通常はヒースロー空港を出ると、ロンドンの環状高速道路M25で少し北上し、M40で北西に進む。しかし連休初日とあってかM25が渋滞していたので、M25からM4に入り西へ向かい、途中で高速道路を出てA404号線で北上しM40に合流。ほぼ遅れなしでオックスフォードに到着した。降車は最終停留所のグロスター・グリーン。
見慣れてない快晴の春の英国の車窓を楽しんだ。友人と会話を楽しんでいて風景の写真を撮ることはしなかったが。