昨晩、久しぶりにサッカーをテレビを観た。チャンピオンズ・リーグのアーセナル対バイエルン・ミュンヘンの対戦。先日のFA杯で格下の相手に敗れ、プレミア・リーグでもいまいち低迷気味で、批判を浴びているアーセナル。昨季、本拠地で行われたチャンピオンズ・リーグの決勝で敗れ、今季こそという意気込みがあるだろうし、現在ブンデスリーガ1部で首位独走中のバイエルン・ミュンヘン。ヨーロッパの名門チームの対決は楽しみだった。
バルセロナを観ていると、スペイン代表を観ているように思えるように、バイエルンを観ていると、ドイツ代表を観ているようにも思える。もちろんバイエルン所属選手には、ドイツ代表が多くいるので、さほど驚くことではないだろう。前半はほぼ完全にバイエルンが試合を掌握していた。無駄なくパスを回し、試合早々7分に Kroos 選手の素晴らしいシュートでバイエルンが先制。ドイツ代表でも見慣れている右から Lahm 選手と Müller 選手が連携するパターンが続いた。21分にはCKからバイエルンが得点、最初のヘッダーはGKが防いだものの Müller 選手が素早く反応した。昨シーズンのバイエルンの感想として Ribéry 選手と Robben 選手という非常に優秀な2選手が同時にピッチに立っていると、何となくバランスに欠けている感があった。この試合で観たバイエルンはよくバランスが取れていた。前半、このままではアーセナルは瓦解するのではないかと危惧したファンもいたはず。
後半はアーセナルが持ち返す展開となった。ボールを回すスピードが上がり、球をひたすら追いかけ、奪うという気魄があった。またバイエルンに空間を与えないよう、プレッシングをかけた。そして、55分、CKからヘッダーで Podolski 選手がゴールを決め、アーセナルは1点を返した。GKは中途半端な場所にいたし、セットプレーの守備にしては、ちょっとお粗末だった。この後もアーセナルはどんどんと攻勢に出た。しかし、それはバイエルンにカウンターの余地を与えることにもなった。2対1という試合状況では、試合の4点目が結果を大きく左右する。つまり3対1と2対2では、試合の流れやチームの勢いが完全に変わる。その4点目はバイエルンの Mandžukić 選手が決めた。
結果は1:3で、試合内容を表したとも言えるだろうか。もしアーセナルが最初から後半のようなプレーで臨んでいたのであれば、このような結果とはならなかったかもしれない。一方、バイエルンはチームとして強かった。天才的で突出した選手がいるのではなく、チームとしてまとまりがあって、組織力あるサッカーだった。