世界最強のサッカー・クラブとも呼ばれているバルセロナと世界屈指の名将ジュゼ・モリーニョ監督率いるインテル。先週ミラノで行われた試合はテレビで観戦することができなかった。3−1でインテルが勝った試合で、素晴らしい内容だったので残念。少なくとも2得点が必要なバルセロナは攻勢に出なければならず、手に汗握る展開を期待していた。
ボール支配は力なりとでも表現できるだろうか、バルセロナが試合早々からずっとボールを支配しつづけ、パス回しでじわじわと攻めて、インテル守備の隙を窺う展開。しかしインテルもゴール前で空間を与えず、バルセロナはやや攻めあぐねていた。しかし、26分、すでに警告を受けていたティアゴ・モッタ選手の伸ばした手がセルヒオ・ブスケツ選手の顔に当たり、累計ではなく即刻退場処分。退場処分になるほどのものだったか、意見が分かれるところだろう。11対11の試合の方が観ていて面白いので、選手が退場処分になるのは残念。まあ、10人になっても守り抜くのは強いチームとも言えるので、そこにサッカーの醍醐味を見出す人もいるだろうか。33分にはメッシ選手が守備陣をすり抜けて強烈なシュートを放ち、ゴールかと思ったら、ジュリオ・セザル選手が好セーブ。43分に FK からイブラヒモヴィッチ選手が直接ゴールを狙ったが、ゴール左に逸れた。しかし、いくらバルセロナが球を支配しても、インテルの守備を崩すことはできず、ロング・シュートを試みるようになった。結局前半は0−0で終わる。
後半もバルセロナが攻めに攻めるが、インテルが鉄壁の守備で応じる展開が続いた。バルセロナの左右の幅を使った攻撃に対しても、インテルはボックス内では一寸の隙も与えず、体を張ってのブロックやクリアが続き、またコーナー・キックとなっても空中戦では抜群の強さを見せつけた。均衡が破れたのは84分。直前にボージャン選手が絶好の好機を逃し、残り時間が僅かになりつつあったが、ボールを受けたピケ選手がサッと回りシュート、ゴール。バルセロナ、2点目を狙い、シュートを放ち続けるが、守備やゴール・キーパーに阻まれた。90+1分にボージャン選手のゴール。しかしボックス外で球がトゥーレ・ヤヤ選手の手に当たって、ハンド・ボールのためゴールは無効。このハンド・ボールは意図したわけでもなく、ちょっと厳しい判定とも言えただろう。90+4分にバルセロナにコーナー・キックという最後の機会もインテルによってクリア。試合終了。
インテルが決勝進出。インテル対バイエルンという顔合わせの決勝を予測した人は何人いただろうか。