長たらしい題名だが、久々に欧州統計局のウェブサイトを覗いたら、幾つか発表されていた興味深い統計のうちの一件。欧州連合加盟国の国内総生産を比べることもできるが、それぞれ国内にも経済力に差異があるから、より身近なのは下記リンクにあるような欧州内の地域の1人あたりの総生産。この数値は2007年のデータ。
なお購買力基準とは PPS (Purchasing Power Standard) のことで、実質的な経済力比較を可能にする数値。上位10地域は以下の通りで、欧州連合全地域の平均を100としている。
地域名 | 国 | |
---|---|---|
ロンドン中心部 | 英国 | 334 |
ルクセンブルク | ルクセンブルク | 275 |
ブリュッセル | ベルギー | 221 |
ハンブルク | ドイツ | 192 |
プラハ | チェコ共和国 | 172 |
イル・ド・フランス | フランス | 169 |
サザン・アンド・イースタン | アイルランド | 166 |
フローニンヘン | ネーデルラント | 165 |
オーバーバイエルン | ドイツ | 165 |
ストックホルム | スウェーデン | 165 |
もっとも通勤する人が多く昼間の労働人口が大きい場合、総生産が上がることもあるので、その分は考慮しなければならないと言う。例えばロンドンには毎日多くに人が通勤するので、334という高い数値になったのだろう。そして2008年以降の不景気前の話なので、2008年と2009年の数値に変化があるかもしれない。
ベルギー・ブリュッセルが欧州平均の221というのにも驚いた。ベルギー国内にも差があり、フランデレン地域は欧州平均に対し116でワロン地域は83。他に国内に大きな差があるのがイタリア。北西部が126に対し南部は69となっている。
一方、一番低いのは欧州平均20%台になるブルガリア北西部(26%)と27%で並ぶルーマニア北東部、ブルガリア南部とブルガリア北部。
まだまだ欧州内そしてヨーロッパ各国内で格差があることを物語っている。