報道によれば、反カダフィ政府勢力が首都トリポリを大部分を制圧したらしい。カダフィ大佐邸というか、政権の中枢ともいえる大規模施設も占拠した。現在ベンガジを拠点としている国民暫定評議会もここ数日内にトリポリに移動するという。ただ、カダフィ大佐の身柄は拘束されておらず、どこにいるのか不明の模様。このまま短期間にトリポリ市街戦が終わり、カダフィ大佐の身柄を拘束することができれば、内戦も終わるだろう。もし陥落後カダフィ大佐がトリポリを脱出したとしても、内戦を続けるだけの人員と資金源と拠点となりうる都市があるとはあまり思えない。
これからカダフィ大佐の政権打倒を一致団結して目指した「反カダフィ政府勢力」は、カダフィ大佐支持者も含めたリビア人をまとめることのできる、新しい求心力のある政権を樹立しなければならない。つまり新しいリビア像を国民に示すことが必要となりそう。これは内戦以上に難しい。しかし独裁政権下よりも遥かに希望のある将来だろう。