北朝鮮:空白期間

2011年12月19日

北朝鮮は奇怪な体制である。次に何が起こるか、全く予想できない国家。理解し難いが、時代錯誤な世襲の絶対君主制の国という分析の方法もあるだろうか。君主の金正日総書記が死亡して、後継者で3男の金正恩氏の体制が確立するまで、空白期間が生まれる。この空白期間は絶対君主制においては、最も危ない時期かもしれない。それも、親から子へという世襲制であるが、長男子相続といった法律や慣習による相続ではく、前君主による命名であり、金正恩氏は軍部・党・人民を掌握しているのか、あるいはできるのか、今後近隣諸国は情報収集と分析に追われる。

もし北朝鮮の現制度が崩壊するとすれば、党や軍部内での対立だろうか。北朝鮮には人民蜂起、つまりは「アラブの春」の気配は見えない。しかし、前述通り、今後が起こるか予想できない。破綻した経済と慢性的食糧難の国だから、これまでも不安定だったが、金正日総書記死亡でより不安定になったと表現しうるだろうか。