シリア情勢はかなり緊迫した模様。2012年7月18日、首都ダマスカスで爆発が起きて、国防相とアサド大統領の義兄が死亡した。一時期停戦状態にあったが、かなり長く続いている内戦状態に、これから数日内に変化があるだろうか。シリア軍から脱走する兵も存在しているらしく、アサド大統領の求心力が低下しているようにも見える。
アサド政権が今後シリア全土を奪回して、シリアを「アラブの春」前の状況に戻すことはないように思う。まず、それだけの軍事力があるようには見えない。そして、対抗する勢力を武力、つまりは市街戦で制圧することを、国際社会が容認することはないだろう。いくらロシアが親アサド政権であったとしても。このまま、アサド政権はじりじりと弱体化するのではないだろうか。水面下では、おそらく、反政府勢力に支援が行き渡っているだろうし、隣国トルコがアサド政権に対して強硬な態度を取っていることが理由として挙げられる。
実際に何が起きているのか、不明な部分が多いので、次にどのような展開があるか、分からないが、一朝一夕にて政権が崩壊することはあるだろうか。もしアサド政権が崩壊したとしても、シリア全土を掌握する新政府が誕生するだろうか、それとも宗教宗派などで分裂し「レバノン化」が起きて、内戦が続くだろうか。