リスボン条約によって新しく設置された『EU大統領』に、ベルギーの現首相 Herman Van Rompuy 氏が就任することが決まった。一時は英国の Tony Blair 元首相が有力視されていたが、中道左派の政治家でイラク戦争に参戦するなど、人気はいまいちで反対する国が多かった。
Van Rompuy 氏は去年、金融危機で揺れているときにベルギー首相となり、これまでなかなかの手腕を発揮していて、例えば Blair 氏のようなカリスマ性を持つ指導者型の政治家というよりは、協調型。俳句を披露したり、ユーモアもあり気転がきくので、まだまだEUに対し温度差がある各国を調整できるか期待されている。
あまり有名ではないが、少なくとも候補者と言われていた政治家の中では適任だろう。大統領と言えども実際にどれだけの権力と影響力を行使できるか分からないため、過剰の期待は禁物だが、ある意味過小評価されている部分があるので、予想以上の働きをするかもしれない。