哨戒艦沈没と朝鮮半島情勢

2010年5月25日

何かと物騒なニュースが次々と流れているが、朝鮮半島情勢はかなり深刻。

北朝鮮も韓国も引き下がれない状態になってきている。そして、引き下がるどころか、態度は硬くなり、関係は日々悪化していて、例えば北朝鮮は李政権との全関係断絶を表明した。

哨戒艦の沈没の非は北朝鮮にあるし、そんな挑発行為を行えば、韓国が何らかの対応措置を講ずるのは明白だったはず。それなのに、どうして哨戒艦を魚雷で攻撃したのだろうか。また、どのような政治あるいは外交的結果を得ようとしたのか、全くわからない。意図がわからない相手ほど厄介な交渉になる。

国内政治や対外関係からしても、両国の観点からして落とし所が現時点では全く見えない。これまで、戦争が起こらなかったから今も起こらないというわけではない。比較的狭い場所にあれだけ多くの軍隊がいて、一触即発の事態がこれだけ長く大きな戦争なしで続いたことのほうが不思議と言えば不思議。いずれにせよ、どうにか妥協点を探るのであれば、中国の出方が一番重要になってくるだろう。