無銭飲食でレストランに長居したり、お金がないのにタクシーで長距離を移動した人たちが、ときたまニュースとなる。また、お金は持っているのに、代金を踏み倒す人もいるだろうか。踏み倒す代金も、サウジアラビアの王室の一員であれば、目を剥くような金額となる。2011年11月22日から2012年6月17日まで、マハ・アル=スダイリ王女はパリの高級ホテルで60人のスタッフとともに滞在。滞在期間のホテル代は合計で600万ユーロ。今日(2013年3月8日)のレートだと、600万ユーロは約7億5千万円。しかし、夜逃げのような形で、支払わなかった。
ホテル以外の会社や店でもまだ未払いの代金があり、王女にリムジン・サービスを提供したり、食事などを仲介して、150万ユーロの未払金があった会社が王女を提訴。パリ・ナンテールの裁判所は判決で、王女がパリで利用している貸倉庫3ヶ所にある品々を差し押さえる命令を下した。宝石や絵画など高額な物品が多くあるらしく、何百万ユーロ相当になると言われている。王女は外交官特権を主張しているので、これから実際に倉庫にあるものが競売にかけられて、債権者が支払いを受けるまで、まだまだ時間がかかりそうだ。
実は、マハ・アル=スダイリ王女、2009年にもパリで1500万ユーロのホテルや買い物代金を支払わなかったという「前科」がある。このとき、サウジアラビアの印象悪化を避けたかった国王が一部代金を支払い、また王女を王宮に留めたのだが、王女は再びパリに、そして大盤振る舞いということに。