ときどき買う雑誌に NewScientist> がある。英国で発行されている一般読者向けの科学雑誌。あまり科学についての知識はないが、それでも興味があり、取っ付きやすいので目を通している。最新の発見や新しい学説に驚いたりしている。そして「あれ?」と思ったり「面白い!」と感じるニュースもよく載っている。
その NewScientist 誌2011年2月5日号19頁に Sniffer mice have a nose for explosives という記事が掲載されていた。なんでもイスラエルにある企業が鼠を爆発物を探知できるように訓練しているという。爆発物を探知する動物としてすぐに連想するのは犬。でも鼠の嗅覚は犬以上。犬の756に対し鼠は1120と、嗅覚受容体遺伝子の数に差があるのが理由。
現在の飛行場にある金属探知機のような形の機械で、通っている人に風を吹き付け、空気のサンプルを採取して、鼠が爆発物があるかどうか嗅ぐ。見えないところにいるので、犬ほどの威圧感はないだろうか。間違いを防ぐために、8匹の鼠を使い、2匹以上が探知しないと作動しないようになっているらしい。テルアビブの大型ショッピングセンターで実験が行われて、テストとして22人に爆発物の成分をポケットやシャツの下に隠して通ってもらったところ、全22を探知したという成果。素晴らしいが、難点はやはり鼠の寿命が短いところ。
数年後には実用化されて、空港では鼠が活躍しているかもしれない。