2012年、多くの国々にて、政府の長が選挙に望んだり変わったりする。例えば、ロシアでは最近大統領選挙が行われて、プーチン氏が5月7日に大統領の座に返り咲くし、11月には米国の大統領選挙が行われる。また中国でも、胡錦濤氏から習近平氏を中心とする体制への移行が始まるのでは、と言われている。そして、フランスでは今週末、大統領選挙の第1次投票が行われる。世論調査によれば、現在のところ、現職サルコジ大統領と社会党の候補であるオランド氏が決選投票に進み、決選投票ではオランド氏が約12%のリードを保ち有利となっている。
米中露仏、つまり国連安全保障理事会常任理事国の5カ国中4カ国で、政府の長が変わるか再選されるということになる。もし英国の保守・自由民主連立政権が持たず、解散総選挙となれば、全常任理事国となる。「アラブの春」の後の中東や停滞する経済や環境問題など、多くの難題がある中、各国の指導者が気が合うのか合わないのかは、外交が円滑に進むか進まないかの差となって現れることもあり得る。
もちろん、この5カ国以外にも重要な国は多いが、今後の世界情勢を考える上で、2012年は一つの節目となるかもしれない。