都市養蜂

2010年5月16日

ミツバチというと大量に失踪したり死んだりする「蜂群崩壊症候群」の事例が報告されている。受粉にミツバチは重要なので、今後農業に大打撃を与える可能性もあるが、原因はまだ特定されていない。受粉という生態系にとって大事な役割も果たしているが、蜂蜜も立派な産業。

ユーロスターの車内誌を読んでいたら、パリで蜂蜜用の都市養蜂が盛んになっているという記事が掲載されていた。ビルの屋上などに養蜂箱を設置して、蜂蜜を採取して販売する。パリだけではなく、ロンドンや他の大都市でも、都心部で養蜂事業が営まれている。都市には植物園や公園などに多種多様の花が咲くし、趣味で花を育てている人も多くいる。そのため、都心部の方が農地より多くの種類の花が咲いていて、蜂蜜の味も深みあり素晴らしいらしい。排気ガスが気になるところだが、蜂が濾過しているため、蜂蜜に影響はないという。

都心にある自然を活かそうとする考え方に共感するところ。見渡すとコンクリートやガラスの合間の結構多くの緑がある。ロンドンでは葡萄を栽培する人から収穫を受け取ってワインにする試みもある。これから都市空間をもっと食物生産と関連付けることができるかもしれない。