いつの時代どこの国でも、おそらく以前よりも社会は悪化していて、犯罪が増加していると信じてやまない人々が多いだろう。そして犯罪が増えるのは、罰則が甘いから。だから厳罰化すれば犯罪が減るという考え方も根強い。犯罪者は社会の安全のため、そして罰則として刑務所に服役するべきということになる。英国では多くの政治家・政党がいかに刑務所を多く作るか、政策面で競い合うことも多い。
さて2013年3月時点で英国(イングランドとウェールズ)における受刑者・未決拘禁者数は8万4505名。そのうち男性8万547人で、刑務所や拘置所の人口のおよそ95%を占める。女性は3958人で5%ほど。やはり圧倒的に男性が多い。英国の刑事施設の最大収容人数は8万8776人で、95%ほど埋まっているということになる。そして1993年6月にはおよそ4万4千人が収容されていたので、20年で倍増したことになる。
ちなみに日本の場合、平成24(2012)年版犯罪白書第2篇第4章によると、平成23年末に刑事施設(刑務所・少年刑務所・拘置所)に収容中の受刑者・未決拘禁者数は、6万9876人だった。
注) ここでの「英国」はイングランドとウェールズを指し、スコットランド及び北アイルランドの受刑者・未決拘禁者数は含まれない。統計は、受刑者、有罪は確定したものの刑期がまだ定まっていない者、そして未決拘禁者の総数。
Prison population figures: 2013 | Publications | GOV.UK
サイト | www.gov.uk/
(Population Bulletin | Weekly 08 March 2013)
平成24年版 犯罪白書 第2編/第4章/第1節/1